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なぜZ世代はインスタに疲れ、TikTokを選ぶのか?
Z世代と聞くと、「SNSネイティブ」「常にスマホを見ている世代」そんなイメージを持つ人は多いでしょう。確かにZ世代は、スマホ・SNS・動画とともに育った世代です。
しかし実は今、SNSに最も疲れているのもZ世代だと言われています。
- 投稿するのがしんどい
- 見るだけでも疲れる
- 比較して落ち込む
それでも彼らはSNSを使い続けています。ではなぜ、「使いながら距離を取る」という一見矛盾した行動をしているのでしょうか。
その答えは、Z世代独自の価値観と、SNSとの付き合い方にあります。
Z世代にとってSNSは「特別な場所」ではない
上の世代との決定的な違い
昭和・平成世代にとってSNSは、自己表現の場/人とつながるツール/承認を得る手段という意味合いが強いものでした。
一方、Z世代にとってSNSは、電気・水道・交通機関のような生活インフラです。
- 使えるのが当たり前
- ないと不便
- でも常に快適とは限らない
この感覚の違いが、SNS疲れの正体でもあります。
「見られる前提」に常にさらされている
Z世代はSNSを使い始めた頃からずっと、投稿は誰かに見られ、反応が数字で返ってきて、評価されるのが前提という環境にいました。
そのため、何もしていなくても緊張感がある状態が続き、結果として「発信=エネルギーを使う行為」になってしまったのです。
なぜZ世代はInstagramに疲れてしまったのか?
「映えなければ投稿できない」という無言の圧
Instagramは、おしゃれ・充実した生活・キラキラした日常を共有するSNSとして広がりました。しかしZ世代にとってそれは、楽しさよりもプレッシャーになっていきます。
- 映えない写真は載せづらい
- 他人と比べてしまう
- 自分の生活が劣って見える
こうした感覚が積み重なり、「インスタ=気を遣う場所」になってしまったのです。
比較が当たり前の世界から距離を取りたい
フォロワー数、いいね数、ストーリーズの閲覧数。Instagramは、人の価値を数字で見せてしまうSNSでもあります。
Z世代はその世界に幼い頃から触れてきたからこそ、「ずっとここにいるのはしんどい」と早い段階で気づきました。これはSNS離れではなく、自分を守るための距離の取り方なのです。
Z世代はなぜTikTokを選んだのか?
誰が投稿したかより「何を出したか」
TikTokがZ世代に支持される最大の理由は、評価の軸が“人”ではなく“内容”にあることです。
- フォロワーが少なくても伸びる
- 有名・無名が関係ない
- 顔出ししなくても評価される
これは「承認より納得」「自分軸を大切にする」というZ世代の価値観と一致しています。
完璧じゃなくていい空気感
TikTokでは編集が雑でも、音が荒くても、日常の一コマでも普通に受け入れられます。Instagramのような完成された世界観は求められません。
Z世代にとってTikTokは、「評価される場」ではなく、気を抜いていられる場なのです。
なぜZ世代は「顔出ししない」のか?
自己開示はメリットよりリスクが大きい
Z世代は炎上・特定・誹謗中傷を、現実的なリスクとして理解しています。
- 顔出し=個人が特定される
- 発言=切り取られる
- 一度拡散されると消えない
だから彼らは、必要以上に自分を晒さないという選択をします。
顔を出さなくても「自分らしさ」は表現できる
Z世代は知っています。声・編集・センス・視点があれば、顔を出さなくても十分に自分を表現できることを。これは逃げではなく、デジタル時代に最適化された自己表現と言えるでしょう。
Z世代はSNSを「使い分けて」生きている
Z世代はSNSを一つに集約しません。目的別に使い分け、SNSに振り回されない状態を作っています。
- TikTok:情報収集・娯楽・気軽な発信
- Instagram:限られた人との関係維持
- X(旧Twitter):本音や感情の吐き出し
- BeReal:リアルな記録用
すべてを同じ場所でやらないことで、SNSに依存しない自己防衛にもつながっています。
SNSから距離を取ることで、主導権を取り戻した世代
Z世代はSNSをやめたわけではありません。
- 見る時間を減らす
- 投稿しない選択をする
- 心地よい距離を保つ
こうして彼らは、SNSに使われる側から、使う側へ主導権を取り戻しました。これは第1回で紹介した「無理をしない」「自分軸」という価値観が、最も分かりやすく表れている部分です。
次回予告|Z世代はお金をどう使うのか?
SNSで情報を集め、価値観を育ててきたZ世代は、お金の使い方にも大きな特徴があります。
- なぜ高級ブランドに執着しないのか
- なぜ「応援消費」が増えているのか
- なぜコスパより“納得感”なのか
▶ 第3回:お金・消費編|Z世代はなぜモノより価値にお金を使うのかで、さらに深掘りしていきます。